遅ればせながら新年おめでとうございます。
本年も弊社の製品情報や、通常業務の作業風景をご紹介していきますので、ご覧いただければと思います。
2017年最初の投稿では、弊社が製作に携わりました、新年に相応しい素敵な年賀状をご紹介したいと思います!
ミスター・ユニバース株式会社
ミスター・ユニバースさんは、広告ポスターや書籍の装丁、WEBサイトなどを手がけるデザイン事務所です。弊社でもWEBサイトをはじめ、バリアフリーカレンダーやポストカードのデザインをしていただいています。
ミスター・ユニバースさんのデザインは、情報を伝達するための手段としてだけでなく、デザインを形にするまでの物語や完成後も繋がっていく人やモノの結びつきを大切にされており、その思いが作品ひとつひとつに現れています。それは、デザイン関係には疎い私たちから見ても、“楽しく”時に“美しく”そして包み込むような優しい印象を与えてくれます。
そんな情感の溢れたデザインを、今でも職人さんが多いモノづくりの町と、どこか懐かしさの残る下町が並存する、台東区蔵前から発信し続けています。
毎年、ミスター・ユニバースさんから年賀状の加工をご依頼いただいており、今年も長4封筒程の白い厚紙(約1mm)に両面を箔押加工のみで表現した、こだわりの作品です。
毎年変わるデザインは、作業をおこなう私たちにとっても楽しみの一つになっています。
1.
まずは全体像を把握するため、枠線および同色の月を金色で箔押ししました。
枠線はデザイン上、細く所々途切れた部分もあるため、金箔がかすれてしまわぬよう注意を払います。
箔押しは圧力をかけながら版で箔と凹凸を紙に付けていきますが、その圧力が強すぎると紙の裏面に跡が浮き出てしまうことや、
バリアフリーカレンダーの製作時と同様に余計な部分にシワが出来ることがあるため、圧力には微細な調整が必要となります。
2.
次に枠線の内外にわたる大きな文字で「恭賀新年」を白色で箔押しました。1で箔押しした枠線の切れた部分にも文字がピッタリ入るよう位置調整をおこないました。紙も箔も白色ですが、微妙な色味の違いを生かすことで立体的な文字が出来上がります。
3.
丸い太陽を赤色の箔で表現しました。
小さいワンポイントの箔押しをより強調するため、圧力をグッと掛けて立体感を出しました。こちらも1と同様に、裏面に浮き出ないよう圧力を調整していきました。
4.
いつも丁寧なお仕事をしていただいている断裁所で指定の大きさに仕上げてもらい、年賀状の完成です。
なお、この年賀状は紙メーカーの竹尾さんで1月20日(金)から開催される展示会「クリエイター100人からの年賀状」に出品されるそうです。
興味のある方は以下、竹尾さんの
ホームページをご覧になってみてください。